ほとりのかほり

〜大人も子供も〜

最近好きなもの

寒さがより一層厳しくなり、とうとうエアコンの暖房をつけることにした。

世間は(映画界隈は)、ムーラボやフィルメックス、TAMA CINEMA FORUMなどの映画祭でにぎわう中、家にこもって職場やツイッターで勧められた映画をネトフリで観ようとするも、なかなか進まず。。宇宙よりも遠い場所iPhoneで流しながらこの記事を書いている。

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そんな中南極料理人をようやく観た。

横道世之介』や『モリのいる場所』などの沖田修一監督。最近だと乃木坂46『地球が丸いなら』のミュージックビデオもこの方のワーク。これがまた素晴らしいのでぜひ。


乃木坂46 『地球が丸いなら』Short Ver.

 

南極料理人という題だけあって、この映画の旨味ポイントは何と言っても堺雅人演じる専属料理人が腕を振るう、数々の"料理"である。

 

 

南極という閉鎖的空間の中で生きていくためにはきっと、美味しい料理と娯楽とイベント行事が必要不可欠なのだ。麻雀やピンポンやボーリング、雪上野球(とかき氷)、テレビ体操のお姉さんの衣装に一喜一憂したり、バーカウンターでカクテルを作ったり...。彼らは気を抜きながらも全力で南極生活を楽しんでいる。そんな姿が羨ましくて仕方がない。いつか民間派遣隊として、南極に行ってみたい、とまで思ってしまう。

 

 

そんな中またも乃木坂の卒業。西野七瀬若月佑美能條愛未につづき、とうとう川後陽菜さんまでもが...つらい。来月20日のアンダーライブ東京2日目が彼女の最後の活動とのこと。一期生がだんだんと旅立っていくのは、応援したいと思う反面、あふれんばかりの刹那を感じてしまう。まさに”刹那”を纏った、彼女たちの危うさと美しさに、我々はときめきを感じてやまない。こんな状況だと分っていながらも、小沢健二のアルバム『刹那』を引っ張り出してきて「さよならなんて云えないよ」を聴いてしまう。


小沢健二 - さよならなんて云えないよ

タモリ氏も絶賛したこの曲の歌詞。中でも、

左へカーブを曲がると 光る海が見えてくる

僕は思う!この瞬間は続くと!いつまでも

くだらないことばっかみんな喋りあい

街を出て行く君に追いつくようにと強く手を振りながら

「おわり」はその瞬間から「はじまり」になる。”何もない時間”など存在しなくて、ずっと続いている。それを、残る者たちは全力で手を振って見送る。きっとそれだけでいいはず。それだけで立派な、愛の話だ。

 

そして、なんだかんだ「帰り道は遠回りしたくなる」はキラーチューン。何度も聴いてしまう。


乃木坂46 『帰り道は遠回りしたくなる』

青春にはどうしたって”無駄”が必要だ。時間をかけて、自分のなかの悶々としたものを汗や涙で流していく。「遠回り」というワードにはそんな”もどかしさ”が一杯に詰まっている。「遠回り」そして「帰り道」と聞いたらこの曲を思い出さずにはいられない。

イタズラな天気雨がバスを追い越して

オレンジの粒が街に輝いている

遠回りをした自転車の帰り道

背中にあたたかな鼓動を感じてた

ー(オレンジ / SMAP

帰り道や遠回りのみならず、「天気雨」「バス」「自転車」「鼓動」... 淡すぎる。SMAPの楽曲はいつだって僕らの (ある種、理想としている) 、”あの頃”を代弁してくれる。西野七瀬さんはこんな曲を、例によって微笑みながら歌い上げるからもう本当にズルい。彼女の卒業発表時、tohubeats氏をはじめ、シャムキャッツ夏目さん、ココナッツディスク吉祥寺の矢島さんまでもがSNSで悲しみの意を表していた。そんなアイドル、もう出てこないんじゃないんですかね...。

ぼくたちは一生『秋元康カルタ』で遊んでいたい。

 

てもでもの涙(Team B)

てもでもの涙(Team B)

  • provided courtesy of iTunes

 

天才なのか、考案者さん。日頃秋元康ワークスの楽曲群を愛聴する人間としては、彼の筆致について考えない日などない。昨日も今日も、きっと明日も明後日もずっと、彼女たちが歌い踊る楽曲の、その深層心理に隠された秋元康の影を感じながら呼吸をしている。というわけで、最近Twitterで密かに流行っている #秋元康カルタ 。先日どうしても寝付けなかった時暇つぶしで何個かやってみたのだけれど、頭を抱えながら悩む作業がなんとも止め難くて、せっかくなんで50音考えてまとめてみました。48グループの燦然と輝く瑞々しいことばの数々、そしてその文脈を系譜する坂道。すべては、誰もが過ごしてきた"あの頃"から始まる。

 

 

 

アスファルトの熱で街は逆上せて みんなスローモーション 君の自転車がゆっくり近づく

( 不器用太陽 / SKE48 )

 

いつもの"青"よりもっと深い"青"だ

( 僕らのユリイカ / NMB48 )

 

上からマリコ サディスティックな奴め!

( 上からマリコ / AKB48 )

 

永福町駅から道路渡って 大勝軒の脇の道を歩く

( 立ち直り中 / 乃木坂46 )

 

オセロは白の勝ち

( トキトキメキメキ / 乃木坂46 )

 

 

 

片想いなら黙っていればいい 両想いなら気づかなければいい

( 今、話したい誰かがいる / 乃木坂46

 

き 

希望は体力 まだまだ大丈夫

( 前のめり / SKE48 )

 

く 

偶然 目と目があって 心を覗かれたように もう 僕は白旗上げた

( バレッタ / 乃木坂46 )

 

決心のきっかけは理屈ではなくて いつだってこの胸の衝動から始まる

( きっかけ / 乃木坂46

 

恋をするとね、朝、早起きになるんだって!理由...?知らない

( 1!2!3!4!ヨロシク! / SKE48

 

 

 

桜の花びらたちが咲く頃 どこかで希望の鐘が鳴り響く

( 桜の花びらたち / AKB48 )

 

少女たちよ もうすぐ夜明けが来る 夢の未来はこれから始まる

( 少女たちよ / AKB48 )

 

す 

すぐに燃え尽きる恋よりずっと愛しい君でいて

( 10年桜 / AKB48 ) 

 

蝉の鳴き声にぐるりと囲まれた 校庭の土に染み込んだ夏の微熱に 君の白いシャツとグレイのスカートが 蜃気楼のように 切なく揺れてた

( 失いたくないから / 乃木坂46

 

そ 

空は飛ぶためにある 見上げるためじゃない

( 羽根の記憶 / 乃木坂46

 

 

 

た 

誰もみな胸に押し花のような決心をどこかに忘れている

( 桜の木になろう / AKB48 )

 

チェリーパイは甘すぎるし 仲間たちは下品だ

( シークレットグラフィティー / 乃木坂46

 

連なった飲み屋の その一角に帰ろう 母親の化粧は涙の跡を隠してる

( 生まれたままで / 乃木坂46

 

出遅れた愛しさは 君に追いつけるかな

( 走れ!Bicycle / 乃木坂46 )

 

どんなロマンティックも当たり前に思われ ときめきに慣れてしまう

( 三角の空き地 / 乃木坂46

 

 

 

なぜかこれでよかったと今では思えてしまう だって 心の片隅にこんな痛みがあるから 

( あの日 僕は咄嗟に嘘をついた / 乃木坂46 )

 

苦いだけのあのコーヒー ちっとも美味しくなかったけど 僕らが未来を語り合う時 ちょっと大人の味がした

( Tender days / 乃木坂46

 

濡れたサンダルは乾くけど 口に出した言葉は消えない

( 地球が丸いなら / 乃木坂46

 

ねえ夏の強い陽射しに 街が乱反射しているよ

( 太陽ノック / 乃木坂46 )

 

乃木坂がどこにあるかなんて 僕らは何も知らずに来たんだ

( 乃木坂の詩 / 乃木坂46

 

 

 

は 

春の魔法に陽射しは変わって 人も街も明るめに着替えた

( 君はメロディー / AKB48

 

必然はなかなか来ない きっと順番待ちだ 

( 偶然を言い訳にして / 乃木坂46

 

降り始めた細い雨が 銀色の緞帳を下ろすように幕を閉じた それが私の初恋

( てもでもの涙 / AKB48

 

部屋の右側の壁の端っこに 悲しくなったらここへおいで 背中つけて

( 僕がいる場所 / 乃木坂46

 

ほ 

僕が君を初めて意識したのは 去年の6月 夏の服に着替えた頃 

( 君の名は希望 / 乃木坂46 )

 

 

 

窓の外にある室外機が 蒸し暑さの加害者

( 設定温度 / 乃木坂46 )

 

道端咲いてる雑草にも 名前があるなんて忘れてた

( 二人セゾン / 欅坂46 )

 

む 

胸の奥の天気予報 高気圧が張り出してる

( 風の行方 / AKB48 )

 

目に見える世界はすべて過去の物語さ 輝く未来を見失うなよ 

( 指望遠鏡 / 乃木坂46 )

 

も 

もし 人々に涙流す感情がなかったとしたら しあわせか不幸かどっち?答えは?

( 何もできずにそばにいる / 乃木坂46 )

 

 

 

やさしさとは何なんだろう?君に駆け寄る速さか それとも落ちた涙を一緒に拾うことか

( やさしさとは / 乃木坂46

 

ゆ 

夢は汗の中に 少しづつ咲いて行く花

( 初日 / AKB48

 

よ 

夜よ 僕を詩人にするな 綺麗事では終わりたくない

( 暗闇 / STU48 )

 

 

 

ら 

 来年の夏はまた きっとここに来るだろう 愛するとは言葉はなくていい そばにいることだ

( ひと夏の長さより... / 乃木坂46 )

 

り 

理想だけでは生きて行けない 愛は無力なものだね

( 行くあてのない僕たち / 乃木坂46

 

ルイボスティーを飲みながら なぜ 一人微笑むの?

( 裸足でSummer / 乃木坂46 )

 

冷蔵庫以外にしまってあるミルクなんて見たことない

( ジッパー / NMB48

 

路面電車が前を通って 負けじと大声になる

( 誰かのせいにはしない / SKE48

 

 

 

私は充分 愛されたから もう心配しないで 

( ごめんねずっと... / 乃木坂46 )

 

究極の日常『きみの鳥はうたえる』

静雄「金借りなきゃ」

僕「そうか、もう月末か 」

狂おしいほど理解できる。月末になると予想以上に預金残高が減っていることにようやく気づき、「あと何日だから...この日とこの日にデカイ出費があって...」と情けない計算を始め、来月の給料日に思いを馳せる。そんな痛烈なセリフから物語は始まる。

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舞台は函館の夏。郊外の書店で働く「僕」と一緒に暮らす友達の静雄、そのふたりに「僕」と同じ書店で働く佐和子が加わり、3人として夜通し酒を飲んだりビリヤードをしたりクラブで踊ったり...そんな何気ない「日常」の物語である。

日中は書店で無機質的に労働し、彼らはひたすら夜を待って、夜のために毎日を過ごしている。そんな”なんとなく”の流れで身体の関係を持ちはじめる「僕」と佐和子。そのふたりの間で自分の存在を自問する静雄。この映画にはいくつもの『ふたり』が存在し、それぞれがそれぞれを刺激し合い、揺らめき合う。

 

この映画の中では時折、『日常』というものが凄まじく狂気的に”美しく”描かれる。それが顕著に現れているのが、ナイトクラブのシーン。

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劇場で鑑賞するとよく分かるのだけど、あの「クラブの音響」が奇妙なほどダイレクトに観客に伝わってくる。重低音が体の中心の部分にズンズンと襲いかかってくる感じ。高音域がミュートされていることで、踊り狂う3人が楽しそうに見える反面、何となく閉塞感や停滞感が浮き彫りにされている。彼らを待つのは永遠に続く夜ではなく、クラブを出た瞬間に目に入る朝焼けと、仕事と家族と、それを全て引っ括めた現実である。仲間とノリで決めたショットのあとにライムを囓るというディティールも愛おしいけれど、石橋静河のあのノリ方...最高に好きが止まらない。

 

家飲みしてて、深夜に買い出しに行くコンビニの雰囲気も最高だった。店に入った途端3人が散り散りになって、雑誌を立ち読みする者もいればトイレットペーパーを物色する者、酒コーナーへと向かう者もいる。友達の持ってるカゴに勝手に投げ入れたり、レジの前で必要なしに後ろ手組んでクルッと回ったり。普段我々も全く気づかないような普遍的な行動が、溢れんばかりに詰まっているのがこのシーン。炭酸水ってついつい忘れがちになっちゃう。

 

そんな幸せな『普通』はだんだんと形を失ってゆく。あの眩しすぎる朝焼けまで、その時まで踊り続けていられるような生活がいい。

最近好きなもの 

1. 悲しいほどお天気 / 松任谷由実

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まずはユーミンのサブスク解禁、全盤リマスタリングという喜び。なんといってもこのアルバム、個人的に大好きな『ジャコビニ彗星の日』から始まる。高校生のときになんとなくベストアルバムを聴いて知ったこの曲。「夜のFMからニュースを流しながら部屋の明かり消して窓辺に椅子を運ぶ」という世界線に生きてみたい。アナログで聴くと次曲『影になって』へのつなぎ方もなんとも自然で最高なんですよね...超マスターピース。 

ジャコビニ彗星の日

ジャコビニ彗星の日

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2. 二匹目の金魚 / panpanya

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もともとは同人誌で活動していたものの、2013年に単行本デビュー。同作家の『蟹に誘われて』を買うつもりだったけど、行きつけの書店では在庫切れ、しかたなく唯一置いてあった本作を買い近くの喫茶店で読み始めたのだが、これがあまりに面白い。作品の特徴としては「少女が現実社会に混在する空想のような世界へと足を踏み入れ、その世界の動物やヒト(ならざるもの)たちと出会うことで、彼女自身の疑念を解決していく」といったようなことがテーマとされており、それらが十数程度の短編としてまとめ上げられているので、とても読みやすい。例えばいちばん始めの『メロディー』という作品。

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われわれも幼い頃、友達と遊んで夕方になるとなんとなく聞こえてきた「帰宅の時間を知らせる」チャイム。あのチャイムがどこから放送されているのか、ふと気になった少女がその発生源を調査するというもの。聞こえてくる方角に向かって歩き、チャイムが鳴り終わってしまったら次の日の夕方、またその場所から歩く...といった、地道なのだけど「確かにそうするよなぁ」といったアイデアが可愛らしくて堪らない。結局、チャイムが数年前廃止になったことを悔やんだ一般市民が、農場のサイロを利用し、リコーダーで生演奏していたというオチまで愛おしい。このほかにも街をシムシティ感覚で作ってゆく『開発』など不可思議な作品群。『少女終末旅行』とか好きな方はハマると思います。

二匹目の金魚

二匹目の金魚

 

 

3. ひらがな推し「スナック眞緒開店!」

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 びっくりした。普段乃木坂工事中は必ず観るが、そのあとの漢字欅ひらがなけやきの番組に関しては気が向いたら...って感じで、むしろ観ないことが多いのだけれど。今回に関してはツイッターで色々な方が話題に挙げていて、そんなに面白いのなら、、と半信半疑で観ることにした。

なんだこれ、最高すぎないか。。ガキ使の浜ちゃんに感謝の手紙を読む企画や、石田ゆり子がスナックのママという最高の番組「天海祐希石田ゆり子のスナックあけぼの橋」など、スナックが設定の舞台にハズレはない。そんなコントに一番重要なのはなんといっても「スナックのママ」。今回その役を担うのは井口眞緒。和装姿がなんとまた最高だ。「マスター春日」もまたキャラがガッチリしていて、安心して見れる。そんな井口さんが、店に入り初手「バックをなくした」と嘆く若林に向かって容赦なく放った一言

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「代々木公園のゴミ箱に捨てられてるんじゃない?」というワードセンス。そのあと「届くと思うね、優しい人いっぱいいると思うから」と自分に言い聞かせる若林に対して「財布の中身はきっと空っぽよ」とさらに毒づく井口ママ。これアドリブだったらすごい、いやきっとそうなんだろな。

パリピ富田さんの花沢さんモノマネに対して「上手いんだけど反応に困っちゃう感じよ」ってツッコミ的確すぎるし、その指摘の鋭さのおかげで次の平井堅のモノマネがより面白くなる。

緊張してる?と言われて咄嗟に「ナチュラルハイ」と答えてしまう、天然さが垣間見える場面もあれば、「メンバーからぶりっ子扱いされる」といった悩みを持つ柿崎さんに対して「ぶりっ子もなかなかの褒め言葉。メンバーみんな芽実ちゃんのこと大好き、本当に嫌な人にはヤダって言えない」としっかりと諭すようなシーンもあり、彼女の優しさやメンバーへの愛が確認できる。こんなスナックに行きたい、ツケで飲ませてもらいたい。最高の回だった。

2018年上半期ベストソング 国内

10. んoon-Freeway


んoon - Freeway【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

「フーン」という読み方も最近まで知らず。目がチカチカするほど気持ち悪い配色のMVに気を取られがちだが、肝心の曲はクリーントーンの楽器隊にメロウな女性ボーカルが乗っていてとてもクール、そしてダンサブル。

 

9. 土岐麻子-Black Savanna


土岐麻子 / Black Savanna

アルピーのラジオにゲスト出演して話題になった土岐さん。アルバムの一曲目のこの曲聴いてビビった。PARKGOLFのやつでも思ったけど、日本人が日本で製作した音像じゃないな、、って感覚。なにか壮大なテーマを思わせるイントロから、展開するAメロでも軽やかなボーカルの裏でしっかりと重めなビートを刻んでいて、最後までビートが冷めることなく聴ける。

 

8. 小袋成彬-Selfish


Nariaki Obukuro - Selfish

with宇多田ヒカルのやつもよく聴いたけどやっぱりこっち。フランクオーシャンからの影響をある意味従順にアウトプットした、日本で最初のアーティストだと思う。曲を通して大きなビートやテンポの変化もなく、声やリリックが素直に耳に入ってくるところがツボだった。あと単純にいいメロ。この曲が強すぎて、アルバム全体としてはうむ、、って感じ。

 

7.KIRINJI-非ゼロ和ゲーム


KIRINJI『愛をあるだけ、すべて』アルバム・ダイジェスト映像

ただひたすら「非ゼロ和ゲームって何?知らねぇの?ググれよ」って言ってるだけの曲です。それだけです。それだけのテーマでこんなに癖のある世界観を表現できるキリンジ恐るべし。無機質なキリンジ大好きです。

 

6. lyrical school-つれてってよ


lyrical school「つれてってよ」

リリスクの最新アルバムは本当に良くて、この曲か常夏リターンか結構悩んだけど、やっかりこっちかな、、って感じで。ドアタマから「明日急に世界が終わる可能性があるなら〜」って歌詞は反則、、リリスクはアイドルという枠を飛び越えてもっと「日本語ラップ」として定着すべきグループだと思う。

 

5. サニーデイ・サービス-雨はやんだ 

 曽我部さんもフランクオーシャンの「Blonde」を今まで生きてきて一番のアルバムだと絶賛していて、その影響が如実に出たアルバムがこの『the CITY』だと思う。だから全体的に暗く澱んだイメージが漂っていて、正直あまりアルバム自体は好きになれないのだが、この曲には驚いた。フィーチャリングの尾崎友直のポエトリーリーディング風のラップがとにかく心地いい。幼少期や学生時代、さらには人間としての生と死のテーマまでもがテーマとなった歌詞を、不穏に繰り返されるビート上でやさしく囁いている。再結成以後で一番好きな曲かもしれない。

 

4. カネコアヤノ-祝日


カネコアヤノ - 祝日

ギター一本と歌声でここまで表現できる女性の歌い手は彼女だけだと思う。やさしく寄り添ってくれるような瞬間もあれば、鬼のような表情で突き放されてしまう、ここまで両極端の感情を表現できる声が羨ましくてしょうがない。いつかライブ必ず観に行きたい。

 

3. 22/7-シャンプーの匂いがした


22/7 - Shampoo No Nioi Ga Shita

このサムネ、普段だったら絶対開かない動画だ。この前横浜アリーナに観に行ったイベント(乃木坂アンダー、BiSH、でんぱ組)のオープニングアクトがたまたま彼女たちで、ギリギリこの曲だけ聴けたんだけど、すごいいい曲でした。聴けば分かります。秋元康はこの曲で新たなゾーンを発見したと思う。

 

 

2. Mom-Kiss


Mom / Kiss

最近Twitterで少しづつバズり始めてるトラックメイカーMom君の出来立ての新曲。ご覧の通りキテレツ大百科の「はじめてのチュウ」をオマージュしたこの曲は、原作のキューティなポップ加減を失うことなく、むしろ現代向けにノスタルジックに解釈されていて、聴いた途端に懐かしさが止まらなくなる。アニマックスみてたなあ。。

 

1. くるり-その線は水平線


くるり - その線は水平線

圧倒的にエモーショナルで快楽的。THE PIERから上海蟹くらいまで、多国籍なムードを醸し出していたくるりが2018年に産み落とした奇跡みたいに純粋な「くるりサウンド。これ以上速くても遅くてもダメなBPMだし、全体どこをみても一切無駄のない洗練された音像。これがくるりなんだなあと改めて思い知らされたような曲。