ほとりのかほり

〜大人も子供も〜

最近好きなもの 

1. 悲しいほどお天気 / 松任谷由実

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まずはユーミンのサブスク解禁、全盤リマスタリングという喜び。なんといってもこのアルバム、個人的に大好きな『ジャコビニ彗星の日』から始まる。高校生のときになんとなくベストアルバムを聴いて知ったこの曲。「夜のFMからニュースを流しながら部屋の明かり消して窓辺に椅子を運ぶ」という世界線に生きてみたい。アナログで聴くと次曲『影になって』へのつなぎ方もなんとも自然で最高なんですよね...超マスターピース。 

ジャコビニ彗星の日

ジャコビニ彗星の日

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2. 二匹目の金魚 / panpanya

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もともとは同人誌で活動していたものの、2013年に単行本デビュー。同作家の『蟹に誘われて』を買うつもりだったけど、行きつけの書店では在庫切れ、しかたなく唯一置いてあった本作を買い近くの喫茶店で読み始めたのだが、これがあまりに面白い。作品の特徴としては「少女が現実社会に混在する空想のような世界へと足を踏み入れ、その世界の動物やヒト(ならざるもの)たちと出会うことで、彼女自身の疑念を解決していく」といったようなことがテーマとされており、それらが十数程度の短編としてまとめ上げられているので、とても読みやすい。例えばいちばん始めの『メロディー』という作品。

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われわれも幼い頃、友達と遊んで夕方になるとなんとなく聞こえてきた「帰宅の時間を知らせる」チャイム。あのチャイムがどこから放送されているのか、ふと気になった少女がその発生源を調査するというもの。聞こえてくる方角に向かって歩き、チャイムが鳴り終わってしまったら次の日の夕方、またその場所から歩く...といった、地道なのだけど「確かにそうするよなぁ」といったアイデアが可愛らしくて堪らない。結局、チャイムが数年前廃止になったことを悔やんだ一般市民が、農場のサイロを利用し、リコーダーで生演奏していたというオチまで愛おしい。このほかにも街をシムシティ感覚で作ってゆく『開発』など不可思議な作品群。『少女終末旅行』とか好きな方はハマると思います。

二匹目の金魚

二匹目の金魚

 

 

3. ひらがな推し「スナック眞緒開店!」

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 びっくりした。普段乃木坂工事中は必ず観るが、そのあとの漢字欅ひらがなけやきの番組に関しては気が向いたら...って感じで、むしろ観ないことが多いのだけれど。今回に関してはツイッターで色々な方が話題に挙げていて、そんなに面白いのなら、、と半信半疑で観ることにした。

なんだこれ、最高すぎないか。。ガキ使の浜ちゃんに感謝の手紙を読む企画や、石田ゆり子がスナックのママという最高の番組「天海祐希石田ゆり子のスナックあけぼの橋」など、スナックが設定の舞台にハズレはない。そんなコントに一番重要なのはなんといっても「スナックのママ」。今回その役を担うのは井口眞緒。和装姿がなんとまた最高だ。「マスター春日」もまたキャラがガッチリしていて、安心して見れる。そんな井口さんが、店に入り初手「バックをなくした」と嘆く若林に向かって容赦なく放った一言

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「代々木公園のゴミ箱に捨てられてるんじゃない?」というワードセンス。そのあと「届くと思うね、優しい人いっぱいいると思うから」と自分に言い聞かせる若林に対して「財布の中身はきっと空っぽよ」とさらに毒づく井口ママ。これアドリブだったらすごい、いやきっとそうなんだろな。

パリピ富田さんの花沢さんモノマネに対して「上手いんだけど反応に困っちゃう感じよ」ってツッコミ的確すぎるし、その指摘の鋭さのおかげで次の平井堅のモノマネがより面白くなる。

緊張してる?と言われて咄嗟に「ナチュラルハイ」と答えてしまう、天然さが垣間見える場面もあれば、「メンバーからぶりっ子扱いされる」といった悩みを持つ柿崎さんに対して「ぶりっ子もなかなかの褒め言葉。メンバーみんな芽実ちゃんのこと大好き、本当に嫌な人にはヤダって言えない」としっかりと諭すようなシーンもあり、彼女の優しさやメンバーへの愛が確認できる。こんなスナックに行きたい、ツケで飲ませてもらいたい。最高の回だった。